2023年3月1日水曜日

春めいて、ふらっと遍路の旅

 高気圧に覆われ雲一つない。午後からは風が出てきたが、春の気配が感じられる。左手掌のリハビリに相変わらず通っている。随分よくなった。曲げるのはまだまだ不自由が残るが、指先はスッキリと伸びている。知らない人が見掛けたら何でもないと思うだろう。ところが、手掌というのは伸ばして使うことがほとんどない。せいぜい相撲取りが掌紋をペタペタと色紙に貼り付けて差し上げるくらい。普通の人の暮らしには、むしろ折り曲げて摑む、抓む、握る、力を入れる。それが、でも手術前の8割くらいは戻ったかな。今日握力を測ったら28kgになっていた。手術をしない右手の握力は35gだったから、8割くらいの恢復か。でも普段握力を計ることはなかったから、右手も10kg以上落ちている。歳をとるとこんなに落ちるのだと、改めて驚いた。

 医師もお遍路に出ると聞かされて、そこまでの気力恢復を喜んだのか、言葉が軽くなった。痺れがあると訴えても、薬を寄越さないくらいよくなったとみているのだろう。月末に次の診察を入れるのさえ、無用と言いたそうな顔つきをしていた。リハビリも3月末。こちらも、自助で日にち薬を飲みなさいと言わんばかり。ま、それでいいんだけれど。

 去年の4月、お遍路の宿を確保するのが大変だったことを思い出して、取り敢えず一週間分ほどの行程を計画して、泊地を決めた。電話する前にネットで調べた所、「休業中」となっていたり「廃業」とあったりした。電話を掛けても「この電話は使われておりません」とあったり、電話は通じたが風呂が故障していてやってませんという返事だったした。コロナ禍の影響もあるのだろうが、民宿や旅館は四苦八苦だったようだ。ホテルは逆に、コロナ後の旅行ブームを当て込んでか、結構人がやってくるようで、値段もなかなかのものだ。ま、適当な距離に宿がない所は、致し方ない。また、少しコースから外れるが、寄り道して宿を確保するようにしたところもあった。

 高知県を出た所からは、鉄道駅のある街に宿を取ることもできようから、歩きながら、ペースを考えて、宿を決めていくようにしようと考えている。

 そう言えば、啓蟄も近い。わが身も虫と同じかもしれない。身の裡が蠢動し、もぞもぞと引き籠もりの穴蔵から這い出そうとしているのかな。歳をとってもヒトのクセって変わらないんだ。ま、今回は愛媛県の松山から今治の辺りまで行ければいいかなと思いつつ、でも、飽きず急がず、♭変ロ長調のように、明るいテンポで、ふらっと経巡ってみよう。

 このブログもしばらくはお休み。皆様もお元気で。ではでは、行って参ります。

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