2018年5月26日土曜日

こうして山を歩けなくなる


 山に行ったのは22日~23日。快適な山歩きだったことは、24日に記した通りだ。ところが、ブログにアップし、そのあと写真を添付して山の会の方々に送信しようと、ほぼ全体を仕上げた。送信は夕食後にでもしようかと、食事にとりかかる。じつはカミサンが海外へ出かけたため、一週間は独り暮らし。気分良く、焼酎のお湯割りを二週間ぶりに口にする。やはり中国甘粛省の稗の蒸留酒よりはうまいなあと、ご機嫌であった。


 風呂に入って温まる。そして早めに床に就いた。ところが夜中に、左脚が痛くて目が覚める。おおっ、これはどうしたことだ。太ももの筋肉が張っている。こんなことは珍しい。「三日遅れの疲れを乗せて~」というのもしばらく経験したことがないほどなのに。トイレに行こうとして起き上がろうとする。だが、左脚がてんで支えにならない。そう言えば、身体が少し熱っぽい。今日は寒いのか、風邪でも引いたのか。

 這うようにして用を足しはするが、歩くのがままならない。ストックを使うようにする。寒さをしのぐために、掛けてあった簡易羽毛服を着こむ。床に就いて平たくなると、左脚の置き場がないほど痛みが走る。起き上がるのにも苦労するから、書斎のリクライニングチェアに身を預けて、横になる。こうすると少しは楽だ。うつらうつらしながら朝を迎える。コーヒーを淹れる元気も朝食を食べる元気もない。ヨーグルトを口にしただけ。

 医者の開業時刻を見計らって出かける。それがまた一苦労だ。何しろ自転車に乗るのもむつかしい。200mほど離れた駐車場まで行ってどうにか、車中の人となり、行きつけのスポーツドクターへ向かう。この方は「接骨院」と銘打っているが、ヤクルトや浦和レッズの選手の面倒を見ている。整形外科よりはよほど信頼が置ける。様子を離すと、そちこち押さえ、どこが痛むか、どういう痛みかを丁寧に探る。彼は「風呂に入ったか」と聞く。よくあっためたというと、たぶんそれが血流を良くし、その血流が神経を刺激して痛みになっているという。単なる筋肉痛ではなく、それに付随して(普段の)左脚に重心がかかっている姿勢の弱点が噴き出しているというのだ。電気と針治療を行い、テーピングをしてもらって、帰宅した。途中で買い物をしてと思っていたが、駐車場まで行ってとても買い物をする力がないと判断せざるをえなかった。

 翌々日の「通常総会」のことも気になるし、じっさい、何通かのメールも来ているのだが、対応する気力がない。ほぼ一日ぼんやりと過ごし、夕方になってやっと、仕上げた山の会のメールを送信して、やはり七時過ぎにはリクライニングチェアの人となった。昼も夕食も食べるのを忘れていたくらいだ。

 今朝四時半ころ目が覚め、新聞を読んでまたひと眠りし、七時前に起きた。昨日よりすこし良くなっている感触がある。ストックも一本でいいようになった。コーヒーを淹れる。トーストを焼いて食べる。洗濯機を回す。洗濯物を干す。そしてやっと、メールへの返信をする気になった。

 考えてみれば、富士山よりも標高差の大きい上り下りであった。昨年歩いたときは、前日麓の宿に宿泊し、翌日日帰りで一挙に歩いた。それでも、車を運転して帰宅して、ふだんのくらしに戻ることができた。ところが今回は、「神経」が痛む。去年と違うのは、団地管理組合の理事長を引き受けるという、明日からのあたらしい「お役目」である。これが緊張を強いているのか。それほどに「神経」を使っているのか。何がどうなのかはわからないが、こういう突然の痛苦に見舞われて山が歩けなくなるのだとは、思いもよらなかった。こんな調子では、日帰りの山行は良いが、二日目三日目とある山行は、無理ということになる。ぼちぼちそういうことも覚悟しなさいよという「最初の警告」かもしれない。くわばら、くわばら。

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