2020年12月12日土曜日

リモートのサイエンス・カフェ

 昨日(12/11)、カミサンがリモートの「サイエンス・カフェ」に参加するという。リモートの授業とか会議ってどうやるの? と、遠方に住む息子に訊ねた。すると、電話が来て「パソコン開いて」という。開くとメールが来ている。画面をみながらzoomをやり取りできるようにインストールしろという。少し時間がかかったが、インストールができ、息子と孫娘が画面に登場する。こちらの「参加」を「ON」にすると、自分の顔が画面の一部に表示される。なるほど、これでいいのか。カミサンを呼んで、孫娘とやり取りしながら、「カフェ」に参加したときの「手の挙げ方」「声を出す方法」「画面から顔を隠す方法」を実体験する。こうして準備が整った。

 「サイエンス・カフェ」当日の昼頃に「ご招待」のメールが届く。開始の少し前に「ご招待」のURLをクリックすると、主宰者の姿がモニターに現れる。カミサンのそれは「ON」にしないから、名前だけが表示される。参加者が誰と誰と、名前が表示されている。なかには植物の写真を顔代わりに登場させている方もいる。

 メイン講師が今日のテーマをパワーポイントをつかって40分ほど話す。植物の「レッドデータブック」を軸に据えた「生物の多様性」に関するやりとり。司会役が誘導して質疑がはじまる。あちらこちらの参加者が、環境問題をふくめるその筋の専門家であることがわかる。大阪からも参加している、と発言を聞いているうちに分かる。遠慮がちに進んでいたものが、徐々にほぐれていき、「レッドデータブック」は何の役に立つのか「生物の多様性」はなぜいいことといえるのかという哲学的な問いまで飛び出して、話すすんでいるようだ。

 その間に私は風呂に入ったが、戻ってもまだ質疑がつづいている。結局50分の質疑応答を越えて「退出なさっても結構ですので・・・」という声掛けもあって、一人二人が画面から消えたが、さらに20分ほど超過して終了した。なるほど、面白そうだ。

 若い人たちはこうやってリモートの仕事をしたり、会議をしたり、カフェという名でフリートークをしたりしているのか。これならば、コロナウィルスの心配をしないで、言葉が交わせる。惜しむらくは、参加者が顔を出さない人もいる。当然、声を出さない人もたくさんいて、いかにも日本的な風景だなと私は岡目八目で思っていた。というのも、先日TV番組で、リモート会議に参加者がうんうん頷くだけで発言者の発想も言葉も変わってくると実証実験をしているのを見たばかりだ。遠慮とか気恥ずかしいという日本的な風景がちょっとばかし邪魔をしているといえるし、逆に、立ち位置の違う専門家たちとの段差を気にせずにずぶの素人が話を聴くのには、顔など出さずに、ふ~~んそうかと耳を傾けているのに都合がいい。

 もう十カ月延期しているSeminarも、半年中止になっている「ささらほうさら」も、こうやってパソコンを使えばリモートで行える。ただ、パソコンなんて触ったことないよという人もいる高齢者ばかりのグルーピングだから、ちょっと手を変えなければならないが、不可能ではない。

 考えてみようかと思案している。

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