2019年7月6日土曜日

思わぬ自律宣言


 このところの大雨で気象庁が「ご自分の命はご自分で守って」と呼びかけている。これは、これまでの「スタンスと違う」。


 これまでの行政は、国民生活のすべてに責任をもって差配するのを「スタンス」としてきた。国民もまた、行政や優秀な官僚や立派な政府のお偉方にお願いして、しっかり護ってねと祈るようにしてきた。それが「自分の命は自分で守ろう」という。気象庁は情報は提供するが、住民が言うことを聞いて緊急避難をしないことに、業を煮やしたのかもしれない。国民は、自分の都合のいいようにしか聞き届けない。「緊急避難」とか「経験したことのない大雨」といっても、わがことと思わないのか、できないのか、非難に応じた人々は1%に満たなかったそうだ。

 これはいいことだと私は思っている。「百年安心」という年金にしても、政府が認めようと認めまいと、老後30年間の夫婦の生活費が、今の水準を続けていると2000万円とか3000万円とか不足するのは、机上計算をすれば明々白々である。われわれはお上から与えられる情報を鵜呑みにしてはならない。自分の暮らし向きがどうなるか、その備えに何をどう準備すればいいかは、「自分の命は自分で守る」ことを肝に銘じてかからなければならない。

 そう言えば参院選の最中であった。当方によって政府のスタンスが変わることなど、期待してはいけない。自分で決めて、自分で守るように準備していくしかない。自律闘争宣言である。

 ありがとう、気象庁。よくぞ言ってくれた。こればかりは、あまり変わらないスタンスを貫いてほしいね。

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