2020年3月11日水曜日

桜が咲いたサクラソウ自生地、のたりかな


 これまでの予報と違って、今日は晴天。最高気温が20℃になるという。好天に誘われて、秋ヶ瀬の田島ヶ原まで行ってきた。といっても、公園内の駐車場は、使用禁止。河川敷の中ほどにあるテニスコートの駐車場に車を止め、南へ歩く。先日は北へ歩いたので、今日は南半分を散策しようというわけ。

 
 テニスをしている人ばかりでない。皆それぞれに秋ヶ瀬を歩こうとしているのか、駐車場は半分くらい埋まっている。昨日の雨で散策道は湿っている。ところによってはぬかるむ。静かな森の道には、双眼鏡を首に掛けた人やスコープをつけた三脚を担いだ人が、ぽつりぽつりとそぞろ歩いている。広場の向こうでは、工事用車両が入って、何やら作業をしている。昨年10月12日の台風19号による被害の片づけをしているのかもしれない。広場の片隅のヤドリギを覗くが、レンジャクはいない。ヤドリギの実がもうすっかりなくなっている。ガビチョウがけたたましく鳴く。声を少し離れたところから、鳥が飛び来たって目の前を飛び去る。ああ、ガビチョウだねと隣の達者が口にする。オナガの濁声も耳にした。鳥の声はそれほど多くはない。もうペアリングが終わって、巣作りをしていたりするかららしい。
 
 サクラソウの自生地は、ほとんど人影がない。ノウルシがところどころに群れを成して花をつけている。アマナが所かまわず咲き誇っている。葉が細く筋がついているヒロハアマナはこれよと、教えてもらった。一カ所に何輪か群生していた。シロバナタンポポも数をそろえるように群れている。サクラソウはまだ葉がでだしたばかりのようだったが、一輪だけ、小さな朱い蕾をみせていた。あと一週間か。それにしても、早い。おお、サクラが咲いている。サトザクラだそうだが、一輪や二輪ではない。もう三分咲きの気配。こりゃあ、20日過ぎには満開になるかも。
 
 ウグイスの声も聞いた。一昨日、檜原村の山の中で上手に響く鳴き声を聞いた。それに負けないくらい、田島ヶ原のウグイスも鳴き上手になっているようだ。水に浮かぶオオバン、ホシハジロ、キンクロハジロ、コガモ、マガモ、ヨシガモのナポレオンハットも日差しを浴びて青緑に照り輝いている。カルガモもいた。静かな田島ヶ原の公園は暖かい陽ざしと花芽が赤く色づき始めた木々の枝とゆらりゆらりと揺れる新緑の柳の葉が、ひねもすのたりのたりかなと謡っているよう。往還をいれて3時間半。約8000歩の散歩であった。

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