2019年11月3日日曜日
明るい陽ざしの文化の日
天気が崩れると言われていたのに陽ざしも入って明るい。夕方以降に崩れるのかもしれない。昨日、図書館への往復を歩いていたとき、ふと、先日観たアニメ映画「エセルとアーネスト」のプロットのことを思い出した。わずか1時間40分ほどの長さに、両親のたどった足跡を上手に表現している。それは、プロットを巧みに掬い上げて、両親の関係が育んでいた情景を描き出したからではないか。つまり、他人に何かを伝えるためには、あれもこれもととりあげる必要はないのだ。象徴的な出来事を、うまく一つのプロットに掬い取ってまとめれば、要のことはきちんと伝わる、と。そう考えると、いつも、このブログのようにだらだらと、あれもこれも拾い上げて記述する必要はなくなる。私に欠けているのは、削り取る才能なのではないか。
いま、早いうちに仕上げなければならない気がしていることが、二つある。
ひとつは、36会Seminarという、ここ7年間やってきたことのまとめ。その端緒は17年ほど前に遡る。還暦を迎えた「関東地区に居住する高校同窓生の還暦忘年会」。話の成り行きで会をつくることになり「36会(サボローかい)」と名づけた。ついでに「ブログ」をはじめて、私が管理者を引き受けた。そこから話を始めると、「ブログ」の記事にも触れなくてはならない。当初は、物珍しさもあってあちこちから写真の投稿や書き込みがあり、思い違いもあって、面白いやりとりが交わされている。途中で、手違いもあって「消去」されてしまった何年間かもあるが、2011年の3・11があってから、原発の事故とその継続の是非をめぐるやりとりが発端になって、その翌年から隔月のSeminarを行うことになった。だからもう、足掛け7年になる。
そのまとめを来年5月におこなわれる「岡山での同期会」に間に合わせようと、事務局の私が思案している。事実展開の素材は、十分ある。またその都度の所感を私は記してきたから、わがコトとして記述する部分も、有り余るほどだ。どう整理して、どうまとめようかというところに、「プロット」が思い浮かんだ。
もう一つ、山の会を起ち上げて、6年半。みなさんぼちぼち、山歩きが出来なくなってきつつある。私もそろそろ年貢の納め時が近づいてきていると感じる。この7年程のあいだの山行記録を振り返ってみたら、400字詰め原稿用紙にして(たぶん)1000枚を超える分量が溜まっている。それをどうまとめるか。期限があるわけではないが、元気なうちにまとめておかねば、散逸してしまうと思った。まあ、散逸したからと言って、どうってことはないのだが、「まとめる」行為が、全体を総覧する次元を開き、後で読み直してみると(その都度)違った感懐が湧き起る。これまで2冊「まとめて」きたものが、そうした働きをしていると、感じている。
「文化の日」だから胸に手を当ててわが身を振り返ってみようというわけではないが、ときどき観ているスパンをかえて、わが来し方を「まとめる」というのも自画像を、とどのつまりは、時代の相貌を描く方法かもしれない。そんなことを思うともなく考えている。
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