2020年10月22日木曜日

紅葉の奥日光に身を浸す

 昨日(10/21)、8時40分に湯元を出発。歩き始める。私は何度も歩いた道。カミサンも、孫を連れて何度か歩いたルート。紅葉を見るつもりで湯元から、刈込湖・切込湖から光徳根抜けるルートを歩いた。

 湯元の泉源辺りから眺める山肌の紅葉は、文句なしに「秋色」に染まっている。ゆっくり歩く。カミサンは十年前に痛めた足が、まだ不安定という。金精道路を越えて三ツ岳のトラバースに入る。谷を挟んだ向かいの山肌に陽が差し、濃淡取り混ぜた色とりどりの黄色とところどころ赤や白の広がりが、奥日光の紅葉感を醸し出す。木の葉が落ちているせいか、幻の湖と言われる蓼ノ湖の湖面が見える。落ち葉を拾ってはこれはナニ、これはナニと木の名を確認する。ヒロハカツラの葉の付け根が心景になっていて、ふつうのカツラとこれこれここが違うと、寄せてみせる。

 光徳からの縦走者がやってくる。ずいぶん早いなあ。聞くと6時ころに光徳を出たという。そうか、ならば湯元に着くまでを考えると、彼は4時間の行程だ。この後しばらく時間をおいてだが、私たちと逆コースを歩く人たちはずいぶんと多い。むろん、同じコースを歩く人も多く、追いついたり追い越されたりして、のんびりと歩いた。

 鳥の声は少ない。カケスとアカゲラを見かけたくらい。何かわからない声も聞こえた。また光徳の下りたとき、駐車場そばの歩道にカメラの放列が並んでいる。なに? と聞くと、ムギマキを待っているが、こないですねえという。と、何か来た。アカゲラか。いやいやあれはオオアカゲラですよ。とかたわらの人が教えてくれる。長い時間、マユミの実をつつき、姿を見え隠れしながらみせてくれた。マミチャジナイも、また現れた。

 と、カミサンが肩をつつく。うん? と振り向くと、埼玉の鳥友のご夫婦がいる。日帰りで遊びに来たのだそうだ。やはりカメラの放列をみて、立ち寄ったところで、ばったりというわけだ。コロナウィルスのせいでしばらく会っていなかったせいか、あれやこれやカミサンは話し込んでいる。昨日夕方のTVニュースで、奥日光の紅葉が見ごろと報道があったので、わんさと押しかけてきていると、笑っている。

 折よく湯元行きのバスがやってきて、それに乗って宿へ戻った。バスも渋滞に巻き込まれて30分も遅れているそうな。6,7割の乗客。2時半。一休みして風呂に入る。暖かい湯に身体がほぐれる。出てからのワインも、家で呑むよりははかどる。それが身体に残らない。のんびり遊ぶってのは、体調にもいいようだ。

 さて明日(10/22)は、渋滞を避けて帰る。日光植物園にも寄らねばならない。身を浸した奥日光の紅葉は、お天気と小鳥の倍音をともなって、いつになく素敵なものになった。自力で動けるというのが、もたらしたご褒美であった。

0 件のコメント:

コメントを投稿