今朝6時半、車で家を出て山に向かった。お今週は、山の会の山行がお休みの週。いつも一緒に付き合ってくれる相方夫妻が、月に一回くらいは休みを入れたいというのでお休みにしている。だが、このお天気の良さ。私の身はうずうずしている。そこで、日帰りの山としていくつかピックアップしていた山のうち、栃木県の氷室山と十二山へ下見に行ってくることにした。標高は1100mちょっと。かつて山の会で上った根本山とか熊倉山の北にある。
登山口は、佐野市葛生町に流れ下る秋山川に沿って走る林道・大荷場木浦沢線を上り詰め鹿沼市と佐野市が境を分けるあたり、標高940mほどのところにある。葛生の町からひたすら20km余、山間の谷を走る。バス停があるところをみると、一日に何本か往き来はあるようだ。15キロほど走ったあたりに工事の人たちが十人ほど集まっている。朝8時前。これから川に沿う道路の改修工事に取り掛かるのであろう。
ところがそこから1・5kmほど入ったあたりで舗装は途絶える。いよいよ砂利道の林道にかかったところで、沢を渡るコンクリートの橋が架設途上であり、その先の道が閉鎖されている。
「これより先、車だけでなく、登山や釣りの歩行による通行もできません。 佐野市」
と看板が置いてある。ご丁寧に短いガードレールでふさいでいる。傍らの高台には茫茫としたお寺があるが、無住の寺のようだ。登山口まではまだ4キロほどあるのではなかろうか。引き返すしかない。新設橋工事用の鉄板の上を踏んで車を回し、下りにかかる。
先ほどの工事関係者はまだ屯している。車を止め、「どなたか話を聞かせてくれませんか」と声をかけると、一番手近にいたアラフォーの方が寄ってきてくれた。行き止まりになっているわけを尋ねた。おおむね以下のようなことをきかせてくれた。
去年の台風で林道が崩れ、補修がつづいている。今年はこの先の橋の付け替え地点まで予算がついているので、それを春までに仕上げる。でも、その先の工事は来年度で予算がついても、沢の流量が多い6月から10月までは工事はできないから、早くても再来年の春、しかも全部に予算措置ができるかどうかわからないから、いつになるかわからない。
じつは登山口には、鹿沼市側から入る道もある。そちらはどうなっているかわかるかと尋ねた。わからないが、たぶんそちらも、どこかから先は通行禁止になっていると思うと、話してくれた。昨年10月の台風19号の被害は、ほんとうに山にダメージを与えているようだ。
だめだこりゃあ。今日ダメというだけではない。この先何年か修復は適わないだろう。
そういうわけで、引き返してきた。どこか別の山に向かっても良かったのだが、こういうときに地図ももたず踏み込むと不運に見舞われると、私の経験的警報装置がアラームを鳴らす。そうだね、今日は、家に帰って本でも読みなさいと天の声が響く。
行った道をそのまま引き返して、10時には帰着。お昼は弁当がある。テルモスにお湯もある。お茶もスポーツドリンクもある。ボーっと過ごす条件がすべて整っている。大掛かりな散歩をしてきたようなものだね。
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