2020年6月6日土曜日

「古稀の構造色」の重み


 先般出来した私家本「うちらぁの人生、わいらぁの時代――古稀の構造色」を、関係同窓の方々に送り、幾人かの方々から「拝受」の返信が届いています。その中に、同窓生ではありませんが、私の半世紀を超えるお付き合いの友人・マサオキさんに「近況報告です」とお送りしたところ、ハガキの裏表に細かい文字でびっしりと書き込んだ。次のような「令状」が届きました。なるほどこのような軽重を問う問い方があったかと、感嘆しています。ハガキのままにしておくと、いずれ埋もれてなくなってしまいます。ここに無断転載して、世間にお披露目しておこうと考えました。ご笑覧ください。

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 たった先程、赤い単車に搭乗した日本郵便外勤職員の手により何やらん貴殿よりの小包を受け取ったところです。包を解いたら眼前に現れたのは、これはまた大部の書籍がドカンと一冊、包の中で更に屋久杉に包まれて現れたではありませんか。高校の36年卒業の一部在京組によるSeminar私記と副題されて貴殿が監修されたものと知り、COPD患者のジジイは杉雨物語よろしくびっくりこいて咳き込み、腰を抜かしてしまったほどです。スゲーッ! ヤバクネ!?
 勿論まだ中身は読んでません。パラパラと捲り、あとがきとコロナ禍のためのその追記に目を通しただけです。卒業後丁度還暦年といふことですから、件のセミナーに集える各人各様の人生軌跡とその過程で蓄積された知見、感性、経験知といったものが各人の個性を通じてこの一冊に堆く積もっているがゆえのこの厚さ、重さ。そして何よりも紙の本が持つ臨場感を活字に刻み込んだ歴史性、そんな熱い厚い篤い思いが偲ばれます。
 これがいかに重いものであるか、こんな世迷言をする人はよもやおらないと思いますが、小生因みにこの書籍を秤にかけました。書籍を皿に置くと一気に重心が沈み、針の時計回りに825/1000回転、詮り書重は825gでありました。理系的にいうと、8.25×102 (g)です。十万石饅頭の宣伝ふうにいうとこの重さ。凄い。凄すぎる。スゴクネ!? じゃ軽すぎますよね。コロナ禍の余暇「このついで」(堤中納言物語)ふうに自ら読み聞かせてもらう所存です。小生は前便で記したように容貌痩せこけ身体の節々軋み、声は嗄れ、あまつさえ、身体の内部の衰朽も著しく、そこらあたりを歩くのさえ容易でなくなってしまいました。18日のささらほうさらの会場には辿り着けるとは思いますが、話をするのが苦手な口なので、ペンをとるとその分ついつい余計なことまで書いてしまいます。ご容赦を。まずは御礼まで。(2020/6/3)

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