連休中の5月1日、退院した。自分では車の運転もできるつもりになっていたが、誰か運転してくれる人がいないなら「退院は認められない」と看護師に言われ、山友のご夫婦に手間をかけてもらい、私の車も一緒に運んでもらった。
諸手続き。会計と薬の処方。そして、わが家のご近所のリハビリ診療所への「紹介状」を受け取って、担当看護師に見送られて退院してきた。
車の中で、運転してくれる山友のリョウイチさんに「遭難」の様子を話す。なにより、「失敗したという敗北感がまったくない」ことを新発見のように感じている。聞いているリョウイチさんは、むしろ医師のいう「頸椎変形による頚髄神経圧迫が事故の原因」というのに関心を向け、一緒に歩いていて、あんなことがあった、こんなことも気になったと思い出しては、「予兆」だったかと話をする。そうか、そういうふうに、もう一度「山行記録」を読み直してみる必要があるかも、と思う。
1時間半ほどでわが家に帰り着くのだが、たしかに自分で運転するには、体力が足りないと感じた。草臥れて、へたってしまっていた。やはり18日間の入院というのは、いくら部屋の中を歩き回っていたとはいえ、基礎体力を失っている期間でもあった。
風呂に入る前に計った体重は、57㌔。4㌔も落ちている。タニタの体重計は「やせ」と告げ、「細身、筋肉質」と体型を判定する。体重計の判定に反し、すぐに横になりたくなるほど、力がなくなっている。
連休が明けて、すぐに紹介された整形外科クリニックに足を運んだ。評判の診療所らしく、混んでいる。医師は「リハビリが混むから、回数を多くしたいなら別のクリニックを紹介する」と、厄介払いするようなことを口にする。そちらが近ければ、それに乗ったかもしれないが、あいにく、さらに3,4㌔、先にある。ま、車に乗れるようになったら検討しようと、通うことにした。
ところが、リハビリ担当のお兄さんは「毎日でもいいですよ」と通院を歓迎してくれた。一回のリハビリ時間は、約30分。肩を温める10分、リハビリ士の手当てが15分位か。でもそれを受けるだけで、身が柔らかくなり、肩から力が抜ける。夜も、つづけて熟睡する時間が長くなった。
なにより、食べる量が多くなった。病院食に感じた断捨離の素晴らしさを忘れ、元の食生活に戻ってしまった。体重も一週に1㌔というペースで回復してきている。それでも「やせ」判定が続いているから、ま、こんなことで構わないだろう。
まずは、片道5㌔の通院が苦しくなくできるようになるまでは、体力の回復と考えて食べなくてはなるまいと、夏場所をみながら力士のように思っている。
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