沢の上部、5mほどの傾斜60度の下が30度ほどになっているところへザイルを使って下り、地面に体重を掛け、向きを変えた途端に落ち葉に足を取られ、5mくらい滑落。でも、本人は怪我をしていると思わずザイルをまとめ、同行者に先導してもらって、下山口へ下りました。
途中一度転び、沢の水に靴がつかり、ざぶざぶと歩いて最後の滝のところに出ました。下山地の川原が見えています。
左の稜線に上り、もひとつ向こうの沢へ下りようと草地をトラバースしながら稜線へ上がりました。ところがそこで、どういうわけか私の両手、両腕が利かなくなり、ザイルやストックなどもっているものを全部落としてしまいました。同行者が安全な場所へ誘導してくれなかったら、バランスを崩して草地を滑り落ちてしまっていたでしょう。
すでに5時近くになっていることに気づいたのも、そのときです。
「救助をお願いしましょう。連絡してください」
と同行者にお願いし、あとは救助隊との位置確認などやりとりを聞いているだけ。すべて同行者が仕切ってくれました。
スマホや灯りが役に立ちました。手が利かなくなったときに私のランプは、取り出して点けるとすぐ手からこぼれ、急斜面を落ちて行ってしまいました。たまたま笛付きのペン型ランプもあったので、それをつかいました。
時間がどうなっていたのか、わかりません。でも眼下で、救援車両のランプや救急車の音が響き、不安は感じませんでした。私は寒くなり、ウィンドブレーカと雨具を重ねてきました。
こうして、まず、秩父警察の山岳救助隊がやってきてくれたのです。
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