2020年7月4日土曜日

コロナ感染の広がりと山歩き


 東京のコロナウィルス感染者数が再び増え始めた。何の思惑だか知らないが、都知事も政府も、第二波とは言わない。「緊急事態宣言」を出すほどではないと、何の根拠も示さず、感想を述べる。相変わらず、自分の身は自分で護れというわけだ。
 山歩きは、感染拡大と縁が薄く、都県境をまたいで良くなったから、行動範囲も広がったと悦んでいた。だが東京の事態の進展をみると、身を護る関心も鋭くなる。世の中の基本は、自分が陽性者だと考えて、他人にうつさないように振る舞えということであった。それを頭で理解して、マスクをするなどしてきた。だが身を守る関心が鋭くなると、山歩きをする同行者もまた、陽性者ではないかと考えて行動することに、行きつく。むろん2メートルの距離は取る。しかしこれまで山小屋や旅館で同宿・同室であったことにも、警戒感が湧き起る。日帰りにしようという話になる。夏山のシーズンが、梅雨明けのこれからいよいよ本格化するというのに。

 
  こんなことを考えてみた。
(1)車でアプローチできる「日帰り山行」ばかりにする。でもこれは、行動時間が6時間程度の山までとなる。それ以上行動時間が伸びると、下山後、帰宅するまでの運転時間が(2時間を超えると)苦しくなるからだ。前夜泊なら、動きがいま少し自在になる。登山口と下山口が異なるルートは取りにくい。
(2)登山口、あるいは最寄り駅の現地集合/現地解散とすれば、運転者だけが前夜宿泊することで日帰り登山を目いっぱい行うこともできる。
(3)旅館などに泊まる場合、山行参加者が一緒の部屋ではなく、別個の部屋を申し込み、宿泊する。飲み食いも、密にならないように配慮する。これは、費用が高くなるが、感染予防の経費と考えれば、いいかもしれない。ただ、旅館によっては単独者は受け付けないというところが結構多いから、思うようにはいかないかもしれない。
(4)テント泊も・・・と考えていくと、なんだ、山の会としての山行は、近場の日帰りにとどめて、あとは単独行で行くのが一番ということになる。
 
 結局、テントを担いで一人で山歩きを楽しむという若いころの歩き方に戻ることになる。ま、それも悪くないか。私は心の臓に無時限爆弾を抱えている。それもあって、昨年春からの、つねに同行者がいる山行をありがたいと思ってきた。骨を拾ってもらえると思ってきたわけだ。それがコロナウィルスによって、断ち切られる。となると、歩く人の多い人里ルートを、テントを背負ってあるくバックパッカーにでもなるか。北海道とか四国のお遍路とか、東海道自然歩道を歩くなどの旅となると、喜寿の旅歩きになる。九州の百名山が三つ残っているのも、ひょっとすると、始末するいい機会かもしれない。
 そんなことをぼんやりと考えるともなく思って、梅雨明けを待ち望んでいる。

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