2022年6月29日水曜日

いい加減な「二院制2・0」認識

 先日、参議院はなくてもいいんじゃないかと口を滑らせた勢いで、東浩紀の「日本国憲法2・0」おぼろげな記憶を記してしまった。もっとちゃんと書かなくてはと思い、出典を探した。「編集長東浩紀」として『日本2・0』(株式会社ゲンロン、2012年)に収載されている。本棚の片隅にひっそりと置かれていた。またその本誌の別冊として小冊子『新日本国憲法ゲンロン草案』が「ゲンロン憲法委員会」の名で付け加えられている。しかもその小冊子には「巻末のライセンスにしたがい自由に複製および頒布が可能です」と注が付いている。読んで想い出した。

 発行当初、日本国民に関する規定だけを記載していた現憲法を改正して「国民」と「住民」とを区別、継続的に在住する住民にも選挙権を与えている、憲法の条文を第一部と第二部に分け、第一部のみを改正対象とすることが出来るとし、第二部には「改正することが出来ない権利規定」を記載している。現憲法の「第九条」を三条に分け自衛隊を明記していることもある。たぶんそれらに気持ちがいっていて、二院制については、ちょっと見だけであったと分かる。住民院と国民院の両院制とし、国民院が現在の参議院に当たる。

「日本およびそれ以外の地に居住する日本国民を代表すべく、国籍、居住地のいかんを問わず、優れた識見を有するものとして法律によって定められた条件を満たした者の中から選挙された議員で、これを組織する。」

「国民院は、すべての日本国民が直接的な利害を有する、国民共同体としての主権を護持するため、住民院および総理を監視し始動する。」

「国民院の議員は無給とする。但し活動に要する軽費は支給する。」

 などと規定されている。これを「貴族院」と私が記憶していたわけである。何とも粗忽。だが、的は外していない。この憲法草案に関しては立案に携わった5人の人たちの各項目に関する簡略な概説が付いているが、ま、ここでは一先ず置いておこう。いま読み返してみると、なかなか出色の出来映えである。今後憲法改正が俎上に上がるときには、読売新聞の草案とか安倍私案とか言うものより、はるかに論議的に参考になると思うが、早すぎた「改正草案」ということになろうか。

 おっと、これから今日は、病院へ行って手術前の事前検査をする。じつは右手の掌の筋拘縮があって、それを手術することにした。その事前チェックを今月初めに受けたところ、心電図にちょっと心配があるからと、今日同じ病院の循環器医が事前チェックをし、その後に手術執刀医が結果を参照して面接することになっている。ま、手術してもしなくても、どっちでもいいという気持ちがあるから気楽なのだが、術後一ヶ月は温泉などに入ってはいけないと言われている。運転はしてもいいとか、風呂は手に水が入らないようにとかいろいろと言われている。ちょっと手術なるものをしてみんとてするなりだから、これまたいい加減なものだ。

 今日も暑い。手術よりも、検査の往き来が大丈夫かなと思う。いい加減だなあ。

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