2020年5月18日月曜日
やはりちゃらんぽらん
手がけている本の校正の3回目が終わった。初稿の校正と二稿の校正はモニターの画面をみながら行った。だいたいこれでいいんじゃないかと思ったが、出版社の方は三稿をプリントアウトして送るからそれでもう一度見直してくれと、300ページ近いのを印刷して送ってきた。
一つ一つ丁寧にみると、まだ手直しの必要なところが、ある。人の名前が漢字であったり、字画数の多い旧字体であったり、カタカナであったりするのは、小学校時代に使かっていたものと、大人になってから戸籍にしたがって旧字体に戻したものもあり、また、やり取りの合間に呼び捨てにするのをカタカナにしたりしているから、そうそう簡単に、どれかに統一することはできない。
段落を切り替える冒頭が一文字分下げるのも、デジタル文書の下げないやり方が混在していて、見 落としていたのがわかる。ことばの重複やいらない文字が混入していたりもした。
何よりも、見落としが多いのが、特定のページに集まっている。校正していて思うのだが、長くつづかない集中が切れたり、眠くなってぼーっと読み過ごしていたりするのだろう。歳をとって、いっそう、私自身のちゃらんぽらんが染みだしているように感じる。
ま、それはそれ。どこかの書評誌の編集長のように、誤字脱字のある、校正がいい加減な本はパッと見てとりあげないという厳しい目には、到底かなわない。そういう本ではないから、気にすることはないのだが、誤字脱字、誤植は読む者にとってやはり気になる。自分が書いているものには、それほどの注意を払っていないのに、他人の書いたものには結構目が厳しくなっていたりして、自分に甘いんだなあと臍を噛むことが多い。
7,8年前に書いたものをまとめることもしたから、自分の文章がいい加減だなあと思うことが多かった。でもいまさら直しようもないと、居直っている。
全体を取りまとめてみると、印刷の都合で余白が生じた。割りと贅沢にページを使って組み換えた。それでも生じている余白は、小さなコラムを設けるようにして、埋めていった。そして今日、2000字分ほどの余白があることがわかり、その節の文脈に沿うような、「追記」を2000字ほど付け加えて、送った。
あとはデザイナーと印刷所と出版社に任せる。
さてそうして明日からは、出来上がった本を送る先への手筈をはじめなければならない。まずは住所のチェック、印刷の準備、送料の安い送り方を調べて、ケースや用紙を用意しなくてはならない。
でも、気分は楽になった。
「オンライン飲み会をやりましょう」
とメールが来ている。LINEをしていればできるというが、なんだか落ち着かない。それよりは、天気の良い日に、どこかの公園でビールパーティでもしませんかと返信したが、皆さんはオンライン飲み会に「いいね」と返している。
さて、初挑戦、やってみるか。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿