妙な夢をみた。先の見えない、茫茫たる葦原をすすんでいる。沼地もある。足元もおぼつかない。ただ、「言葉の葦原」を歩んでいるということだけは、なぜか、わかっている。「言葉の葦原」ってなんだ? とは全然思っていない。一つひとつの言葉にくっ付いている「わたしのイメージ」が、背の高い葦原になって視界を遮っていることだけは、わかっている。
かき分けて進むのを遮るのは、「ほかの人のイメージ」のようだ。何を目指してすすんでいるのかは、わからない。ただすすむ方向を「前方」と思っているだけだから、お前何してんだ? と問われたら、その地点で歩みが止まるかもしれない。
やっと葦原を抜けた。視界の広がる草原とでも言おうか。でも、向こうに何かコレといったものが見えるわけではない。ああここがフヘンの地平かと、心のどこかで承知している。と同時に、目指していたのは、こんなところ? と感じてもいる。
フヘンの丘の先へ行ってみたいという思いが、湧いてこない。葦原へ引き返そうかという思いの残っている感触が、懐かしい。
そうか、ここで旅が終わるのかと思ったところで、コレって夢だとわかった。
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