退院してひと月。回復傾向は間違いない。
リハビリにも通っている。その一回の治療は短時間だが、その都度、間違いなく右肩の張りはほぐれ、首筋の窮屈さはやわらかくなっている。確かに一進一退という気配はある。だが、日々を大きく超えて傾向をとらえると、右腕は良く動くようになっているし、力も出ている。
なにより、夜中によく眠れるようになった。3時間か4時間半を続けて寝ている。夜中に目を覚ましてトイレに行くこともあるし、すぐまた寝入ってしまうこともある。この変化が気分的にも一番うれしいし、回復している実感につながっている。
先ず体重が増えてきた。4㌔落ちていた体重が、5週間でなんとか元の体重に復した。体重計が表示している「やせ」の表示が、相変わらずなのが良く分からないが。何となくだが、最後の1㌔が境界値にあるように感じる。ひょっとすると、入院前の体重は、決して山用の「蓄え」だったのではなく、ほぼ標準だったということなのか。体脂肪の増減が「やせ」につながっているのか。
しかし、体力が戻らない。歩くと50分ほどで肩の張りが強くなる。リュックを背負っているからだとカミサンは言うが、そうではない。右腕が重いのだ。それをぶら下げたままの姿勢が腕の付け根、つまり肩の張りにつながり、窮屈になる。首筋の張りになり、思うように回らなくなる。どうもそれが、体力全般に作用しているように感じる。ここが戻らないと、長い時間歩けない。一万歩も歩くと、どこかに座ってひと休みしたくなる。
リハビリの回復感と体力の無さとの乖離を、どう繋げて理解したらいいのかわからない。一日のうちの身の変化だと今は考えて、一進一退と表現しているが、ほんとうにそうなのかどうか、わからない。回復に半年かかるというリハビリ士の言葉に信を置くほかないのかもしれない。それほどに、身というものが不可思議なつくりをしていると思うばかりである。
指の動きは、ほぼ旧に復した。右第二指と左第二指の付け根に感じるピリピリ感だけは、変わらず残っている。神経への頸椎変形がもたらす圧迫が、変わらず残っている信号と受け止めているが、水をつけるだけで痛みが走ったころと比べると、格段に我慢しやすくなった。パソコンを扱えるのが気休めになっている。ただ長時間パソコンに向かっていると首筋にしこりが生まれるから、ほどほどにしている。ついつい夢中になって時間が長くなると、首が回らなくなる。まるで借金みたいに(私に)取付いているようだ。
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