昨日の予報は1日雨模様だったのに、朝の内はどんよりとした曇り空。雨が落ちる11時頃まで6kmほど離れた見沼田んぼ・マルコのボランティアがあるというので、カミサンを車で送り、歯医者に行って抜いた歯の型を取る。雨の中をいつものように歩いて帰るのは大変だろうと、やはり車で迎えに行くことにした。
歯医者の治療が早く終わり、30分ほど早く車のおける総持院の傍の駐車場まで行ったものの、少し歩いてこようと、東縁沿いを近くの国昌寺まで歩き、裏道を通って戻ってこようと出かけた。裏道を辿ると15分ほど早く着いてしまう。ほんの少し大回りをしてもいいかと考え、舗装していない樹木の養生をしている踏み跡を辿って200mほどを抜け、舗装路に出た。そこから北西へ向かうつもりだったが、道がちょっと北寄りになっている。と、大きな車通りに出た。こんな筈はない。だが少し西へ寄れば、総持院への道があるだろうと見当を付けて向かうと、案の定、総持院入口の看板が立っている。そこを左へ曲がる。細い舗装路だが、舗装していない枝道が所々にある。どこかこの辺を入るんじゃないかと思ったが、車の入れる道じゃない。入口の看板は車向けだろうから、ここじゃないよなと思いつつ進むと、なんと総持院から来る車道にまた出てしまった。
そろそろ約束の11時になる。と、カミサンから「車のところにいる」とメールが入る。「今、迷子になってる」と返信する。スマホに「総持院はどこか教えて」と声を入れると、地図が表示され、総持院が明示される。国昌寺もあるのだが、私の現在地がわからない。「現在地を教えて?」とまた声を上げると、小さく青い丸ポツが現れるが、今度は総持院が消えてしまっている。まいったなあ。
と、ヤクルトおばさんがバイクで通り過ぎて、先で止まる。ご近所のおばさんが出てきて、何やら話している。割り込んで、「総持院へ行きたいのだが」と訊ねる。「あのカーブミラーの先を左へ入ると教えてくれた」。だがカーブミラーの先には枝道がない。と、軽トラに乗ったおじさんが脇の家へ入って止まった。走り寄って総持院への道を訊く。「ああ、カーブミラーのと頃を右へ、すぐにもう一度右へ行って突き当たりを左へ、すると十字路があるからそれを左へまっすぐ行くと総持院だよ」と丁寧に教えてくれた。だが、右右左左と覚えて小道を辿る。道の両側は植え込みが塀の代わりをしている。
細かい屈曲を辿って最後の十字路を左へ入ると、向こうから軽トラがやってくる。細いから脇の植え込みの隙間に身を寄せて、軽トラの運転手に手を挙げて道を尋ねる。「そう、これを行けば右手に鐘撞き堂があるから分かるよ」と応えてくれた。
こうして、10分ほどルート・ファインディングをして車にたどり着いた。やれやれ。
ところがカミサンは、「迷子になった」と聞いて、惚けが始まったんじゃないかと心配していたと笑う。町歩きの時は、大体の見当を付けて歩いている内に目印になる通りや遠方のランドマークか何かを見つけて、ルートファインディングを楽しむのだが、植栽の養生をしている高台の栽植地に入ると、道はくねくね、植栽はランドマークにならないということもあって、とんでもないところへ向かってしまう。山歩きの感覚と違うんだねと思うと共に、方向感覚が狂い始めているようにも感じる。
車に乗って走り始めるのと雨が落ちてくるのがほぼ一緒であった。予報も大したものだ。わが身も、おおよそ年相応に老けていっていると思った。
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