2022年12月8日木曜日

編集趣旨が変わる

 9年間つづけた山の会の山行記録を本にまとめようとしている。400字詰めにすると2000枚ほどになるから、一冊というわけにいかないと分冊にすることにした。「東京人」という雑誌の大きさで、3~4分冊かなと依頼している編集者はいう。いや、任せますとお願いした。

 文章を読んでもらいたいと思って、写真は入れないと考えていた。ところが編集者は、

《文字ばかりでは重くなってしまう。特に内容が山行ですので、ビジュアルがあったほうが、読み手は内容に入りやすいのではないでしょうか。ただ、写真の数が増えれば当然ページも増えることになり、そのあたりは進行しながら入れたり捨てたりするしかないように思います。とりあえず、入れたい写真をピックアップされておいてはいかがでしょうか》

 と返事が来た。

 9年間で170山ほど。1回に40枚くらいとしても6000枚ほどの写真から200~300枚を選ぶことになるか。一山に2枚くらいか。この選択を開始した。まず64GBのUSB一カ所に集める。一つに入らない。年度毎にファイルをつくって、その年度の山行記録写真から4,5枚ずつ移し、他を削除する。午後を使ってやっと1年分の3分の1を片付けた。この調子だと12月いっぱいかかりそうだが、ま、それはそれで仕方がない。

 でも写真をみていると、山を歩いたときのことがまざまざと甦る。確かに文章を読むより想起力は大きいかもしれない。でもやっぱり写真を入れると、文章は読まないで済ませそう。編集趣旨が変わってしまうけれども、それはたぶん読む人の所為ではなく、筆力の性のようにも思える。致し方ないというのは、ここのところかもしれない。ゆっくりと山行を反芻しながら、師走を過ごすことになる。

 午前中は、予約した本が届いたというので、図書館へ受け取りに行った。ついでに書架の本で目についたものを、ベンチに腰掛けて1時間ほど読んで過ごしてきた。空は雲ひとつない晴天。風もなく、少し冷たいくらい。日差しの中に入ると寒くない。歩くとほかほかと暖かく、むしろ日陰を選んで行くの気持ちいいほどだ。

 おっ、もう5時を過ぎた。今日の仕事はここまで。

 〽あとは~焼酎~を呷るだけ~

 と誰か唱っていたなあ。50年前の話だ。

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